メディアとことば研究会

第18回メディアとことば研究会

日時:2007年6月2日(土)15時―18時半
利用会場:
〈関東会場〉東洋大学白山キャンパス3号館1階ナレッジスクウェア
  http://www.toyo.ac.jp/campus/hakusan.html
〈関西会場〉武庫川女子大学日下記念マルチメディア館(通称MM館のMM-108)
  http://www.mukogawa-u.ac.jp/%7Ejouhou-c/shoukai/access.html

参加費:500円(会員は無料 ただし、会員年会費は普通会員2,000円 大学院生1000円)

*参加ご希望の方は竹野谷みゆき takenoya**toyonet.toyo.ac.jp(恐縮ですが**のところを@に変えてご送信ください)までご連絡ください。


発表者: 西尾純二 (大阪府立大学人間社会学部) 
タイトル:「ローカル情報番組にみる方言使用の地域差」
キーワード:テレビ、ローカル情報番組、スタイル、言語変種、話者属性

要旨:
かつて、日本におけるテレビは、共通語専用のマスメディアであった。しかしながら、近年はテレビで方言がしばしば用いられる。共通語メディアであったテレビに、方言が参入するという現象は、言語生活における方言の社会的機能の変化、そして、テレビというマスメディアの言語生活上の位置づけの変化を示唆するものである。本発表では、山形、関西、愛媛、九州北部のローカル情報番組に注目し、各地で起こっているテレビでの方言使用のあり方を分析する。
これによって、テレビというマスメディアが有する言語生活上の位置づけの地域差について、その一端を明らかにし、方言の社会的機能の地域差を論じるのが目的である。具体的には、ダ・ジャ・ヤの使用頻度から、テレビでの方言の受容度や、各方言の勢力関係、地域の経済力と方言との関係を考察する。また、丁寧体の出現率と方言使用との関係から、地域ごとの方言のスタイル上の異なりを論じる。


発表者名:田村 紘(元新聞記者)
タイトル:「社説の主張を文法形式から考える−朝日と読売の提言形式とモダ リティ比較−」
キーワード:「働きかけ」、当為判断、希望表現、出現頻度、前接述語、出現段落位置

要旨:
新聞社説は言論機関としての自覚的使命から、現状を批判し「より良い事態」の遂行を事態の実現主体に求める。その主張は「提言」として、「働きかけ」の表現形式をとることから、通常の記事表現とは大いに異なっている。文法的に「評価のモダリティ」とされる「・・・なければならない」「・・・べきだ」や希望表現「・・・たい」が「社説」というテクストには頻出することに注目し、これらを「働きかけ」機能という視点から分析した。「モダリティ」を構成する助動詞「ナイ」「ベシ」「タイ」を「働きかけ」の機能カテゴリに分け、それらの使用頻度、共起述語、段落での出現位置などを調べることで、国内有力紙である朝日と読売の提言表現の相違や個性を明らかにする。研究には両社説の第一四半期3年分を対象とした。また米紙ニューヨーク・タイムズの社説も参考とし、日米の差異にも言及する。

タイムスケジュール:
15:00―15:30  総会
15:30―15:40  開会、研究会説明、発表者紹介(10分)
15:40―16:40  発表1(発表40分+質疑応答20分)
16:40―17:00  休憩(20分)
17:00―17:10  参加者自己紹介(所属と名前程度)
17:10―18:10  発表2(発表40分+質疑応答20分)
18:10―18:30  全体ディスカッション、予告、お知らせ(20分)


☆懇親会(自由参加)18:30―予定
 発表後に発表者を囲んでの食事をかねた懇親会を開催し意見交換の場にしています。

★発表概要など詳細に関しては、準備が出来次第掲載いたします。

★当日ご参加も歓迎ですが、資料印刷や懇親会会場予約などの関係上、ご参加ご希望の方は、竹野谷みゆき takenoya**toyonet.toyo.ac.jp(**のところを@に変えてご送信ください)までご連絡いただければ幸いです。